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番外編 チカちゃんお帰りなさい!

「チカおねえちゃんがきたら何してあそぶ?」 「ハルちゃんはかくれんぼう。たくくんとここちゃんはおいかけっこだって」 丸いテーブルに子どもたちがちょこんと座り折り紙で何やら折りはじめた。 紗智さんと那和さんと亜優さんも子どもたちに教えてもらいながら折り紙と格闘していた。あのあと騒ぎを聞き付けた鞠家さんが駆け付けて。なんともいえない気まずい空気が流れたけど、それはほんの一瞬だった。 「オヤジ、紗智と那和と仲直りさせてくれてありがとうございます」 腰を九の字に曲げて深々と頭を下げた。 「おぃ、鞠家。頭を上げろ。勘違いをしているようだからはっきり言わせてもらうが、二人は喧嘩なんぞしていないぞ」 「そんなはずは……」 「もし喧嘩をしていたら、マーの膝の上に誰が寝るかで揉めに揉めて、四兄弟でじゃんけん大会がはじまる。それがなかったということは二人は喧嘩をしていない、ということだろう?」 「なるほど」 鞠家さんが相槌を打った。 子どもたちが「チカちゃんが早く元気になりますように」と祈りを込めながら折り紙で作った色鮮やかなチューリップやカーネーションがテーブルの上を賑やかに飾りはじめたころ、ピンポーンと呼び鈴が鳴った。

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