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番外編 チカちゃんお帰りなさい!
「いっせーのーで」
奏音くんが掛け声を掛け、
「チカおねえちゃん、おかえりなさい」
子どもたち全員で声を合わせ、チカちゃんを笑顔で出迎えた。
「……」
まさか子どもたち総出でお出迎えされるとはこれっぽっちも思っていなかったのだろう。しばらくポカーンとしていた。
「ごはん、たべよう」
「チカちゃんがくるから、みんなまっていたんだよ」
一太と奏音くんがチカちゃんの手を握ろうとしたとき、右手に包帯が巻かれていることに気付いた。
「けがしたの?だいじょうぶ?」
「あとでいたいいたいのとんでいけしてあげるね」
「ありがとう奏音、一太。たいしたことないのよ。心配してくれてありがとう」
チカちゃんの方から二人の手をそっと握った。「早く」「早く」二人はチカちゃんを居間へと連れていった。
「ありがとう……もう、やだ。なんでアタシ泣いてるのかしら」
折り紙で作った花をプレゼントされ、感極まりチカちゃんの目から大粒の涙が零れた。
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