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番外編チカちゃんお帰りなさい!

「あれ?」 「どうしたのマー?… 「今揺れなかった?」 「う~~ん。どうだろう。気付かなかったよ」 「気のせいだったのかな」 紗智さんとそんな会話を交わしていたら、 「隣のビルの空きテナントに車が突っ込んだ」 柚原さんが駆け付けてくれた。 橘さんは一太たちを小学校に送ったその足で阿部法律事務所に向かったからいない。 「警備を強引に突破しエントランスに突っ込もうとしたみたいだが、ハンドル操作を誤り、ノーブレーキで突っ込んでいったみたいだ。もしガソリンが漏れていて、それが引火したら大変なことになる。いつでも避難出来るように準備だけしておくといい」 「柚原さん、ナオさんとチカちゃんは?」 「鳥飼とフーが付いているから大丈夫だ。そのうちハチも青空も来る。エレベーターを待っている時間が勿体ないと階段を一気に駆け上がって行ったみたいだ。ハチも青空も身体能力が高い。瞬発力とスタミナも半端ない。似た者同士。いい刺激になっているのかもな」 「僕もそう思います」 紗智さんに手伝ってもらいオムツや着替えなど必要なものを急いでリュックサックに詰めた。

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