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番外編チカちゃんお帰りなさい!
「折角の休日なのにごめんなさい」
「想定内だから。別に気にしてないわ。五時間も寝たら寝たほうだし。ドンパチがないだけ平和よ。アタシ雨女だからさぁ、雨雲を仙台から連れてきたみたいね。さっきまであんなにいいお天気だったのに、雨がざぁーざぁー降ってるし」
チカちゃんが灰色の空を見上げた。
エントランスには怪我をした歩行者が次から次に運び込まれて応急手当を受けているみたいだった。救急車のサイレンの音がさっきからひっきりなしに聞こえていた。
僕と子どもたちとナオさんとチカちゃんは二階で待機中だ。何かあれば非常階段を下りて、裏口から外に出ることになっている。
蜂谷さんと青空さんは険しい表情であたりを見回していた。鳥飼さんとフーさんはサイレンの音に怯えて泣きじゃくる奈梛ちゃんを代わり番こに抱っこしてあやしていた。
消火活動は上手くいってないみたいだった。
自転車に乗った女性が巻き込まれて車の下敷きになっていて、救出が思いの外難航しているみたいだった。
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