2322 / 3283

番外編 彼とチカちゃん

「あれれ?もしかして照れてるの?」 「照れてねぇよ。人が気持ちよく寝ているのに邪魔すんな」 「ハルくんって素直じゃないところが可愛いよね」 「五月蝿いな」 クスクスと笑うチカちゃん。タオルを取ろうとしたら、 「眩しくてこれがないと寝れねぇんだよ」 取られてなるものかと手で押さえた。 「本当にそうかな?未知は下から見ても上から見ても、間近で見ても可愛いもんね。ムラムラしてくるんでしょう」 「は?な訳……いてっ!」 チカちゃんが腕を彼の下肢に伸ばすと、そこにあるものをおもいっきりぎゅっと掴んだ。 「じゃあ、聞くけどなんでここ、こんなにも固いの?」 「チカ、てめぇー」 悶絶しながら自分でタオルを取るとがばっと飛び起きた。 「あ………」 苦笑いを浮かべる度会さんと目が合い、笑って誤魔化すと、 「寝る」 何事もなかったように膝の上にごろんと横臥した。 度会さんがいることをすっかり忘れていたみたいだった。

ともだちにシェアしよう!