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番外編 平和なひととき
庭でははしゃぐ子どもたちの歓声が上がっていた。明るい笑顔と笑い声に溢れ、とても賑やかだった。
一太と奏音くんとこうして遊ぶのが久し振りだからかな?めぐみちゃんと優耀くんが一番はしゃいでいた。
そんな二人に負けず劣らずはしゃいでいたのは亜優さんと譲治さんだった。ちょっと、そこの二人。大人げない。ズルい。めぐみちゃんから何度苦情が来たか分からない。
遥香と太惺は紗智さんと那和さんに抱っこしてもらい、目をまんまるくしてじーっと見つめていた。
「ひまちゃんはまだねんねしてるの?」
陽葵を抱っこして子どもたちが遊ぶ様子を眺めていたら、チカちゃんが隣に腰を下ろしてきて笑顔で陽葵の顔を覗き込んだ。
「ひまちゃんはパパみたく眩しくて寝れないって駄々を捏ねないから偉いね。パパはいくつになっても赤ちゃんのままで全然、成長してないんだもの。乳離れもまだだし。ひまちゃんに焼きもちを妬いて。本当に困ったパパだよね」
チカちゃんが後ろをちらっと見てくすっと苦笑いを浮かべた。
座布団を半分に折りそれを枕にし、彼が横臥していた。眉間に皺がどんどん寄っているような……気のせいかな?
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