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番外編裸の付き合いも大変

「火に油を注いでどうするんだって。だから言わんこっちゃない」 「仕方ないよ。新婚さんだもの」 陽葵におっぱいをあげて寝かせていたら、彼がなぜかアイスの袋を咥えて、キョロキョロと辺りをしきりに警戒しながら、そぉーと部屋のなかに入ってきた。 「度会さんに掴まったら間違いなく朝まで付き合わせられるから、風呂から逃げてきた」 「裸の付き合いも大変だね」 「譲治は俺と入りたいって駄々を捏ねるし、覃は俺が譲治に変なことをしないように監視するために一緒に入るって言うし、上がろうとしたら、青空とハチが乱入してくるし……ただでさえ狭い風呂に大の大人が五人だぞ。信じられるか?」 「お風呂に入るっていうより、水浴びだよね?」 「青空と覃は自慢の筋肉を見せびらかして、互いに一歩も引かず、しまいには口喧嘩をはじめた。仲がいいんだか悪いんだか分からないな。譲治は二人に挟まれて真っ赤になっていた」 そのときの光景が目に浮かぶようだった。 譲治さん、僕と同じで恥ずかしくて。まともに見れなくて。目の置場に困っただろうな。

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