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番外編まさかまさかの……

「あ、そうだ。秦さん、国井さんは?」 「あれ、いない。さっきまで一緒だったんだよ」 キョロキョロと辺りを見回した。 「国井さんと渋川さんを会わせちゃ駄目。血の雨が降るかも知れない。どうしよう」 「どうした未知。話しが全く見えないんだが」 「えっと、その……」 「とりあえず落ち着こうか?渋川というのは宇賀神組の若頭補佐だよね?」 「はい。そうです。渋川さん、わざとじゃないんだけど、チカちゃんの手に火傷をさせてしまったんです。それに、真山さんが渋川さんと喧嘩して、玄関の引き戸のガラスを割って、譲治さんの手に怪我をさせてしまったんです」 「未知も朝から大変だったんだね 「秦さんは宇賀神組の若頭さんのことを知ってますか?」 「知ってるよ。敵とはいえ挨拶ぐらいはしないとね。失礼にあたるからね。でもなんでまた、渋川がここに?それに若頭まで」 「えっと、それは……」 他言無用。もしかして秦さんにも言っちゃいけないことだったかも。それに気付いた時には後の祭りだった。 僕は言葉に詰まってしまった。 「意地悪な質問だったな。きみを困らせるつもりはなかったんだ。すまない。青空、そう怒るな。ちゃんと謝っただろう」 え?青空さん?ドキっとして後ろを振り返ったら本当にいたからビックリした。

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