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番外編 思わぬ逆襲
「青空さん、覃さん……くちょん」
くしゃみが止まらなくなってしまった。
「ありがと……くちょん」
「姐さんのくしゃみ、面白い」
目がかからしくて、口と鼻を覆っていた手を目に持っていこうとしたら、
「未知さんストップです!」
橘さんが飛んできた。
「刺激物を触った手で瞼を擦ったらすごく腫れて、目が開かなくなることがあるんですよ。ですから痛くても、痒くても、その手で絶対に目を擦ってはいけません。青空さん、洗面所にすぐに連れていってください」
「よく分からないが分かった」
廊下に出たら、今度は森崎さんと鉢合わせになった。
青空さんが右に進もうとすると、森崎さんもなぜか同じ方向に進もうとして、肩がぶつかり、足を踏まれ、
「あ~~もぅ、どいつもこいつも邪魔しやがって。頼む。どいてくれ、俺の大事な姐さんが大変なことになっているんだ」
青空さんがイライラして声を荒げた。
「覃は後先考えず塩を思いっきり力一杯撒き散らした。Tシャツに胡椒が付いた可能性もあるだろう」
「なるほどな」
森崎さんが両手をすっと差し出した。
「未知さんは俺が責任を持って洗面所に連れていく」
「 あの、僕、歩けます……だから……」
下ろして下さい。と頼もうとしたけど、森崎さんに目をうるうるされ結局言うことができなかった。
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