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番外編 思わぬ逆襲
数分後、すっかり仲直りした、国井さんとチカちゃんが手を繋いで彼に会いに来た。
「チカが乗る予定だった新幹線の車内で容疑者と思われる男の身柄が確保された」
「どうした?浮かない顔をして」
「張り込んでいた刑事が、男が改札口を出てホームに向かったのを確認してからあとをつけたんだが、いつの間にか別人にすり変わっていた。銃も所持していなかった」
「まさに狐につままれる、だな」
「渡辺さんたちが防犯カメラの映像を回収し、解析してくれている。容疑者は今も銃を所持したまま逃走している。警戒を怠らないようにと舎弟たちに指示をしてくれないか?」
「分かった」
「チカ、きみはなるべくここから動くな」
「えぇ~~!なんで、なんで」
「もう二度ときみを危ない目に遇わせたくないからに決まっているだろう」
「やだ~~もぅ、アタシ、愛されてる~~」
「当たり前だろう。新婚そうそうきみを失いたくない」
熱っぽい眼差しでチカちゃんの顔を覗き込む国井さん。チカちゃんの顔はみるみる真っ赤になった。
「国井、頼むからイチャイチャするなら別の部屋でしてくれ。子どもたちが見てる」
「そんな訳……」
国井さんが足元を見ると、ズボンをぎゅっと掴み、瞬きもせずじぃーーっと見つめる太惺と心望と目が合ったものだから、すごく驚いていた。
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