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番外編 思わぬ逆襲

「お前らの若頭はこの非常事態に何を考えているんだ。さっぱり分からん。連中にとって鴨が葱を背負ってくるようなものだろう。なぜ誰も止めなかったんだ?」 つい三十分前まで秦さんと度会さんと渋川さんたちと庭で立ち話しをしていた槙島さん。気づけばいなくなっていた。 【若頭の槙島は自分が一番偉いと思っているから目上や年長者に一切挨拶をしない。風来坊。人妻好きだから絶対に近寄らないこと。ギャンブル好きだから絶対に関わらないこと】鷲崎さんメモにそう書かれてあった。 「挨拶もなしか。あっという間にいなくなりやがって。槙島らしいな」 度会さんが苦笑いを浮かべた。 「なぁ遥琉、真っ昼間から営業しているところはあるのか?」 「度会さん、俺に聞かないで下さい。俺はそういうのに一切興味がないので分かりません」 「そうだった。聞くのが間違いだったな」 「根岸なら分かるかも知れない。顧客に何人か夜の蝶がいるって話していたから」 「分かった」 「あ、あの……」 右手をあげた。 「どうした未知?」 「お店が開くのは夜からだろうから、それまでパチンコやマージャンをして時間をつぶすとかは?土地勘がなくてもスマホさえあればなんとなると思うんですが……」 「なるほどな」 彼が渋川さんたちにそのことを伝えると、渋川さんたちはスマホでここから一番近いパチンコ店を調べ急いで向かった。

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