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番外編 あんと

チカちゃんが帰ってしまったということを聞くなり、めぐみちゃんと遥香はもっと遊びたかったと泣き出し、一太と奏音くんと優輝くんは、国井さんが来ていたということを若い衆から聞き、竹馬やけん玉を一緒にやりたかったと泣き出した。 みんなチカちゃんと国井さんが大好きだ。お小遣いのお礼も兼ねて夏休みに遊びに来てねとみんなで手紙を書くことにした。 「みんなが小学校と幼稚園に行ってる間に譲治の妹が亡くなった。天国にいる母親に無事に会えるようにみんなで祈ろう」 夕食の前に彼と子どもたちみんなで目を閉じ、静かに手を合わせた。 「よし、食べよう」 「いただきます」をすると子どもたちは競うように食べはじめた。 「みんなで食べるごはん、おいしいね」 「手づかみしないんだよ」 一太と奏音くんは太惺と心望の世話をしてくれていた。 「めぐみ、どうした?具合でも悪いのか?」 「みゆちゃん、ピーマンきらいなのにたべてるから大丈夫なのかなって」 「ぱぱたん特製のピーマンの肉詰めは、ピーマンが苦手な一太と遥香と奏音が食べれるように色々工夫して作っているみたいだ。幸、美味しいか?」 「うん、おいちーー!」 「腹を壊さない程度に食べろよ」 「はぁーい」 幸ちゃんは二個目をむしゃむしゃと食べはじめた。

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