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番外編 朝からドキドキの連続

「とろんとしたきみのその目が俺の頭をおかしくさせる」 彼がしーと悪戯っぽく笑んで、唇の前で人差し指を立てた。 枕元に置いてあった紙袋みたいなものを掴むとゆっくりと起き上がり、襖へと静かに近付いていった。 「やけに素直で積極的だな。未知のヌードショーを生で見れるとはな。旦那冥利に尽きる」 襖の前で立つとひとつ大きく息を吸った。 「陽葵が起きる前にさっさと済ませるぞ。いいか、未知。挿れるぞ。ゆっくり息を吐け。辛かったら遠慮しないでちゃんと言え」 彼が真顔で襖を開けると、 「オ、オヤジ!」 柚原さんがびっくりして飛び上がると、慌てて座り直した。 「オヤジは一人芝居が相変わらず上手いな」 「褒めても何も出ないぞ。柚原、何をしても構わないが、邪魔だけはするなといつも口を酸っぱくして言ってるよな?」 怒気を孕んだ低い声で脅しつけると、柚原さんに紙袋をぽんと渡した。 「それに見覚えがないか?」 柚原さんは紙袋をそっと開け、中を覗き込んだ。

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