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番外編 朝からドキドキの連続
「遥琉さんの手、やっぱり大きい。こんなふうにぎゅっと握ってもらえるとすごく安心する」
「そうか?」
「うん」
彼の足の親指が僕の足の指をそろりと撫でた。
「未知って身長のわりには足が大きいよな」
「バカの大足だって言いたいんでしょう」
「そんなこと一言も言ってないだろう。陽葵が産まれたときも思ったんだが、今にも折れそうなこの細い体のどこにあんな力があるんだろう。母親ってすげえな。改めて尊敬する」
「急にどうしたの遥琉さん?」
「何でもない。寝る」
「へ?」
「俺も年かな?徹夜がさすがに辛くなってきた。未知、お休みのキスをさせて欲しい」
唇が近付いてきて。
触れて、離れて。
また触れてきて。
「愛してるよ未知ーー」
お互いの吐息が混じあう。
抱き締められ、僕も抱き締め返すと、口づけもそれにつれて深くなった。
「愛してるーー」
甘く囁くと、よほど眠たかったみたいで、ものの数分で眠ってしまった。
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