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番外編 ドキドキの連続

「たいくんとここちゃんのパパには困ったものですね。寝たフリをしてやり過ごそうとしているんですからね」 橘さんの言葉にギクッとする彼。 「いま、幾つですか?ままたん、パパに聞いたんですよ。そしたら一歳児だから、日本語が分かりませんと即答されて、予想はしてましたよ。おそらくそう答えるだろうと。ままたん、呆れてものが言えませんでした」 もぞもぞと動く布団をちらっと見る橘さん。 「あ、そういえば、未知さんの下着を持ち去る不埒な輩が約一名いましてね。どこの誰かはあえて言いませんけどね。あれ、ない。チカさんからプレゼントされたリボンがついた下着が見当たりませんね」 少したつと布団の中から手がそっと伸びてきた。 「あらどうしたんですか?やけに素直じゃないですか。今日は梅雨の合間の貴重な晴れの予報です。お願いですから雨を降らせないで下さいね」 「言われなくても分かってるよ」 ふてくされたような声が返ってきた。

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