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番外編 朝からドキドキの連続

「手伝う」 「ありがとう譲治さん。じゃあ、シーツを干してもらってもいい?」 頷くと洗濯かごの中からシーツを出して物干し竿に掛けた。両手でシーツをぴーんと引っ張ったり、パンパンと叩いたり、とにかくしわくちゃで曲がっているのが納得がいかないみたいで四隅を合わせ何度もやり直していた。 「……寂しくなる」 「え?何か言った?」 不意に声を掛けられ聞き直すと、 「未知さんいなくなったら、寂しくなるからヤダなって。そう思ったんだ。紫さんや度会さんやめぐみちゃんたちはいるけど、心にぽっかり穴が空いてしまうようで嫌なんだ」 唇を噛むと、肩を震わせ、シーツを両手でぎゅっと抱き締めた。 「鍋山さんと覃さんに、たまには譲治さんを連れてきて。そう頼んでおく。それでいい?」 譲治さんは瞬きをほとんどせずじっと見つめてきた。 「じゃあ、指切りげんまんしよう。それなら信じてくれる?」 焦らず答えるのを待とうとしたら、 「あぁ~~ズルい!」 「新入りの癖に。俺たち、姐さんと一度も指切りげんまんしたことないぞ」 若い衆が乱入していた。

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