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番外編 一番の親バカで過保護

「ねぎしさんなんて?」 「かなにいに」 一太と遥香が心配顔でひょっこりと顔を出した。 「来てくれるって」 「よかったね」 「うん。たのんでよかった」 奏音くんの表情が一瞬で明るくなった。 「パパ、ごはんたべよう」 「おかずなくなるよ」 「えぇ~~それだけは困る。パパ、お腹ぺこぺこなんだ。あと一分だけ待ってくれ」 彼が電話を耳にあてた。 「根岸、このことはくれぐれも龍成には言うなよ。内緒だからな。龍成のことだ。カメラ片手に間違いなくすっ飛んでくる」 ー分かってます。龍成も鷲崎も二人揃って過保護で親バカですからねー 「渋川たちもいる。間違いなく面倒なことになる」 ーでも、オヤジー ーん?なんだ?ー ーオヤジが一番の親バカで過保護だって気付いてますか?ー 「俺がか?」 きょとんとし目をぱちぱちする彼。 まわりにいた若い衆がびくびくしながらも大きく頷いた。

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