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番外編 のぞみさん、ほんとうはもっと生きたかったと思う

「真っ昼間からこれ見よがしになにやってんだよ」 ーそういう遥琉お兄ちゃんだって、年がら年中、朝から晩まで未知といちゃついている癖に。アタシたちのこと、言えないと思うんだけどなー 耳の痛いことを言われ、 「なんか言ったか?何も聞こえねぇぞ」 ーそんな訳ないでしょう!ー 「ガミガミ怒ると肌に悪いぞ」 しれっとして答えると肩をそっと抱き寄せられた。耳に彼の熱い息が触れてきて。ちゅっと軽くキスをされ、耳朶を甘噛みされた。 「やだ、もう、くすぐったい」 はっとして手で口を覆った。 「……ごめんなさい」 穴があったら入りたいとはまさにこの事だ。 ーお兄ちゃんがいなかったら、未知とイチャイチャなんてしている場合じゃないもんねー 「橘と柚原と大きい子どもたちには感謝している」 ぺろっと耳を舐められ、びくっと体が震えた。 (は、遥琉さん!) これでもかと頬っぺを膨らませ睨むと、悪戯っぽくニヤリと笑い、今度は右の頬っぺたにキスをされた。

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