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番外編 頭隠して足隠さず

「頭隠して足隠さずーー龍、隠れても無駄だ。バレバレなんだよ」 「やっぱりバレていたか。兄貴を驚かせてやろうと思ったのに残念だ」 「間違いなく来るだろうとは思っていたよ。まさか七海を連れてくるとは予想外だったがな」 「な~~」 ぴたりと泣き止んだ太惺がニコッと笑んで七海さんの頬っぺにチュッと軽くキスをすると、心望も真似をしてチュッと軽くキスをした。 突然のことに目をぱちぱちする七海さん。 二人にありがとうと、お帰りなさいのキスをされたことにようやく気が付き、 「森崎に撮影しておいてって頼んでおくんだった」と後悔していた。 「宇賀神組の槙島が入院中だ。渋川もいる。いざござを起こすなよ。それと達治のことで聞きたいことが山のようにある。すぐに戻ってくるから逃げたらただじゃおかねぇぞ。分かったか?」 「は、はい‼兄貴‼」 ドスのきいた彼の低い声に、龍成さんは慌てて布団の上で正座すると、ぶるぶると肩を震わせた。

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