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番外編 龍成さんの頼み事
奏音くんは泣き疲れて寝てしまった。
「自分の子どもたちの世話で大変なのに、奏音の面倒をみてくれてありがとう。奏音に一大事があっても、俺も光希も遼兄もすぐに駆け付けることが出来ない。未知が母親代わりになり奏音の側にいてくれるのがどれだけ心強いか。光希も感謝していた」
「僕は何もしていないです」
慌てて首を横に振った。
いつの間にか子どもたち全員が寝てしまった。
奏音くんとめぐみちゃんは龍成さんの体に寄り掛かり、一太と優輝くんは青空さんの体に寄り掛かり、四人仲良く同じ格好で寝ていた。
「奏音くん、今も夜泣きして、おねしょもしています。橘さんと柚原さんがそれこそ寝ないで世話をしています。奏音くん、学校で嫌なことがあっても、僕たちに迷惑を掛けたくないからか何も言わないんです。担任の先生から連絡が来て初めて知ることのほうが多いです。奏音くんは優しくていい子です。だから龍成さん、お願いです。奏音くんの心が悲鳴を上げてしまう前に、縣家に迎えてあげてください」
頭を下げられるところまで下げた。
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