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番外編 鷲崎さんはモテモテ
ーハルちゃん、幸ちゃん。二人が撮ってくれた写真、さっそく現像して額縁に飾った。家宝にする。ありがとうなー
「ハルちゃん、おじちゃんにあいたい!」
「みゆちゃんも!」
ーおじちゃん、モテモテだな。いやぁ~~照れるな。七海に焼きもちを妬かれそうだー
「おじちゃんがこなかったら、ハルちゃんなくからね。たいくんもここちゃんもあっぷぷするからね」
「みゆちゃんも」
ー分かってるよ。ハルちゃん、ママはいるか?ー
「うん。ママ、でんわ~~」
遥香が手を伸ばし、耳にあててくれた。
「ハルちゃんもってるね」
「ありがとう」
陽葵を抱っこしたまま電話に出ると、
ーサツが県境でかなり大がかりな検問をしているみたいだ。そのせいで4号線がかなり渋滞している。高速も事故の影響で白河から矢板の区間が通行止めになっている。だから、今日は移動せず明日の朝、そっちに向かう。七海はまだ寝ているんだろう?ー
「はい」
ーわざわざ起こさなくていい。昨日もちょっと無理をさせたから……な、なんでもない。独り言だ。七海にそう伝えておいてくれー
「分かりました」
ー未知、何か食べたいものはあるか?なんでもいいぞ。遠慮するなー
「急に言われても……」
返答に困っていたら、
「おじちゃん、そらさんがあまくてうまいものがたべたいって」
「みゆちゃんもたべる」
ーママに聞いたんだけどな。ま、いっか。分かった。楽しみにして待ってろー
「うん。わかった!」
「やったー!」
鷲崎さんが機嫌よく笑っていた。
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