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番外編 たまには夫婦水入らずで

「ひまちゃんの面倒は私がみますよ」 お風呂から橘さんが戻ってきた。 「龍成がいるときくらいたまにはゆっくり寝ろ。明日からまた寝れなくなるぞ」 「その気持ちだけありがたく受け取ってきます」 橘さんがおいでって両手を広げると、陽葵はぴたりと泣き止んだ。 「ひまちゃんも私と柚原さんとねんねしたいって言ってますし」 橘さんが陽葵に優しく微笑みかけながら抱っこしてくれた。 「子どもたちもいないんだ。夫婦水入らずなんて滅多にないだろう。柚原に駄々を捏ねられても知らねぇぞ。それともあれか、セック………いてぇーー!!」 彼が悲鳴をあげ、苦悶の表情を浮かべた。 「それ以上言ったらただじゃおきませんよ」 橘さんは彼を睨み付けながら思いっきり足を踏みつけた。 「心配しなくても柚原さんとはラブラブですよ。遥琉、未知さんが寒くて震えています。早く布団に連れていって寝かせてあげてください。くれぐれも、悪戯をしないように。分かりましたか?」 橘さんに釘を刺され、ぎくりとする彼。 さりげなく僕の腰に伸ばしていた手を慌てて引っ込めた。

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