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番外編 二人のパパは無敵だもの

「小学生組は学校に行くぞ。早く車に乗れ!」 「遅刻するぞ!」 【横断中】と書かれた黄色い小旗を振る彼と龍成さん。 「昨日の今日だからな、用心するに越したことはない」 「腕には自信がある。任せておけ」 「パパとりゅうさんがいればおににかなぼうだね」 「うん。りゅうパパと一太くんパパは無敵だもの。悪い人がいてもやっつけてくれるもの」 一太と奏音くんは庭掃除する若い衆たちにおはようございます、行ってきます。と笑顔で声を掛け、手を振りながら元気いっぱい登校していった。 「一太くん、かなたくん、待って!優輝が準備するのが遅いから置いていかれたんだよ」 「僕のせいじゃないもん」 「早く寝ないから、起きれないんじゃないの?」 「めぐみだってそうじゃん」 「こらこら朝から喧嘩をしないのよ」 玄関で口喧嘩をはじめためぐみちゃんと優輝くんの仲裁に入る紫さん。寝坊して朝ごはんを食べる時間がなかった優輝くんにアルミホイルで包んだお握りを渡すと、寝癖でぴょんと跳ねた後ろ髪を急いで手櫛で直してくれた。

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