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番外編 りょうお兄ちゃんって呼んでもいいですか?
ーお兄ちゃんが増えて大変だけど。あ、でも、これ以上増えることはないか。未知、遼のこともお兄ちゃんって呼んであげて欲しい。無理にとは言わないし、強制もしない。未知に任せるよー
「光希さん、遼成さんは?」
ーそれがね、千里に呼び出されて……ー
「遼成さん昨日の夜ほとんど寝てないんですよね?寝なくて大丈夫なんですか?」
ー心配してくれてありがとう。遼もね、裕貴や蒼生みたく未知のことになると人が変わるでしょう?前に俺と未知で一緒に撮影した写真、お守り代わりに財布の中に入れて毎日持ち歩いているんだよ。携帯の待受画面ももちろんその写真。可愛い妹のためならお兄ちゃん頑張るって俄然やる気になってしまって、寝てちょうだいってどうしても声を掛けることが出来なかったー
「光希さん、遼成さんはいつ帰ってきますか?」
ー夕方までには帰ってくると思うー
「じゃあ、その頃に光希さんに電話を掛けてもいいですか?」
ーいいよ。え?ー
「光希さんどうしたんですか?」
ー噂をしていたら遼、帰ってきたみたい。ちょっと待っててー
えぇ~~どうしよう。
心の準備がまだなのに。急に緊張してきた。
心臓がドキドキする。
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