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番外編 りょうお兄ちゃんって呼んでもいいですか?

ーこら優真、もしもしを持っていくな。おじちゃんまだ電話が終わっていないんだぞー ーやだー ーやだしない。裕貴、笑っていないで取り上げろー ー無理矢理取り上げたらギャン泣きされるぞ。ああだこうだと御託を並べるばかりでちっとも動こうとしないから。さっさと未知に電話をすれば良かったんだ。そう思うだろう蒼生?ー ーあぁー ー未知、電話を切れ。すぐに掛け直すー ー俺が掛けるー ーは?ー ーこればかりは譲れないー 「ひろお兄ちゃん、蒼生お兄ちゃん、お願いだから喧嘩をしてないでください。優真くんともしもししたらパパに代わるように頼んでみます」 ーやだって言われたら?ー 「私がいますので心配無用です。いちいちくだらないことで兄弟喧嘩をしないでいただけますか?」 ーげっ、なんで橘がいるんだー 「いて悪いですか?」 ぎぐっとして後ろを振り返ったら本当に橘さんがいたから心臓が止まるくらい驚いた。気配もそうだけど足音一つ聞こえなかった。

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