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番外編 龍成さんなみの親バカ
「ごめんなたいくん。頼むから機嫌を直してくれ」
鷲崎さんがぽんぽんとお尻を優しく撫でながらあやしていると、
「あ~~!」
心望の声が聞こえてきた。
「なんだ、見付かったか」
「心望お嬢さんには敵わないな」
柚原さんと譲治さんもかくれんぼうにまざっていたみたいで二人の声が廊下から聞こえてきた。
次に「じぃー」と見事にはもる太惺と心望の声が聞こえてきた。
太惺が目を丸くして鷲崎さんの手元をじっと見つめた。
「メールの着信音、たいくんとここちゃんの声にしたんだ。もしもしだよって二人が喋れるようになるのが今からおじちゃんすごく楽しみなんだ」
「龍成さんなみの親バカですね」
「しょうがねぇだろう。たいくんとここちゃんが可愛くて仕方がないんだからさ。たいくん、おじちゃんのこと好きか?」
太惺はにっこりと満面の笑みを見せてくれた。鷲崎さんはもうメロメロになってしまった。
「鷲崎さん、メールの確認をしなくていいんですか?」
「するから待ってくれ」
鷲崎さんが片手で画面を操作した。
「海翔が監禁されている場所が分かった。それと、龍成と信孝が病院内でばったり会った海翔の母親に一言もの申したみたいだ」
鷲崎さんがスマホを見せてくれた。
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