2569 / 4015
番外編 人妻は原則お触り禁止
「ずいぶんとまぁ賑やかだな」
「お祖父ちゃん、なんで?もしかして惣一郎さんと喧嘩して家出したとか………」
驚きすぎてほんの一瞬、息が止まった。
「未知、久し振りだな。元気そうで良かった。喧嘩も家出もしていないから安心しろ。用が済んだら惣一郎と和江さんのところに帰るから。鷲崎と七海と遥も元気そうで何より」
「い、茨木さん、ご無沙汰しております」
鷲崎さんがあぐらから正座に慌てて座り直すと深々と頭を下げた。
七海さんと遥さんも一緒に頭を下げた。
「茨木さん、どうしてここに?」
「本部から千里の名代で幹部が来るんだろう?見ての通り老いぼれだが、本部の相談役と、菱沼組の顧問の肩書きを持っている以上、丁重に迎えてやらないと失礼にあたるだろう。遥琉は葬式の準備で忙しいからな、客人の相手は俺と度会に任せてくれ」
お祖父ちゃんがいれば鬼に金棒だ。心強い。
「鷲崎、槇島のまわりにも強い男が好きな変態がいるから気を付けろよ」
「そうでした。ソイツの存在をすっかり忘れていました」
鷲崎さんは額に手をおくと、深いため息をついた。
ともだちにシェアしよう!

