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番外編 姐さん、危険だ
「覃は自分の顔が好きな男だ。姐さん、さっさと避難したほうがいい。危険だ」
青空さんに言われ、七海さんと紗智さんとすぐに部屋に戻った。
覃さんはずっと鏡を見ていたみたいで、
「鏡よ鏡、世界で一番美しい男はだぁれ?」
と冗談交じりに彼が聞いたら、
「この俺が一番美しい。聞くまでもない」
と真顔で即答したみたいで、その場にいた全員がどう反応していいか非常に困った、そんなことを話してくれた。
千里さんと甲崎さんとは大ちゃんこと大山さんはお昼を食べると、鉄将くんと海翔くんと会うためにすぐにまた出掛けた。大山さんは仕事上幾つかの偽名を使い分けているとお姉ちゃんが話してくれた。
「未知、千里とチカからプレゼントだ。なかなか可愛い下着が入っていたぞ」
彼から紙袋をぽんと渡された。
「遥琉さん、もしかして中を見たの?」
「夫である俺に隠し事は許さない。いつも言ってるだろう。未知のことなら何でも知っておかないとな。今夜、これなんかどうだ?なかなか可愛いくて、未知に間違いなく似合う」
淡いピンク色のショーツをポケットから取り出すとゆらゆらと左右に揺らした。
「ち、ちょっと遥琉さん!」
子どもたちと紗智さんと七海さんがすぐ近くにいるのに。恥ずかしさに頬を真っ赤にした。
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