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番外編 地竜さんと宋さんは相思相愛。仲がいい

「俺を探す手間を省かせてやろうと思ってな。なんてボス想いの優しい部下なんだ」 「宋、お前なんちゅう格好をしているんだ」 「なかなか似合うだろう?蝿が五月蝿くてな。しつこく俺を追いかけ回すんだ。カモフラージュだ。言っておくが決して女装が趣味という訳ではないからな」 宋さんは長い黒髪のかつらを被り、ばっちりメイクをしてワンピース姿で現れた。 宋さんは身長が高くてやせ形だから何を着てもよく似合う。 「未知、代わる」 宋さんが隣に腰を下ろしてきた。 「未知、いいことを教えてやる。テッシュをこよりのように捻り、耳の中や耳朶をこちょこちょされるのがボスは嫌いだ。耳掻きなんかもっと嫌いだ。未知の言うことならボスは素直に聞く。耳掻きをしてやってほしい。かなり耳垢が溜まっているはずだ」 「宋さんも覃さんも地竜さんのことが大好きなんですね」 「なわけないだろう。こんなにも手のかかるボスはじめてだ」 宋さんは、地竜さんを起こさないように細心の注意を払いながら、慣れた手つきで地竜さんの首を静かに持ち上げると、自分の膝の上に移した。 「無事、移動完了だ。未知、横になれ。子どもが待ってる。あとは任せろ」 「お言葉に甘えてそうさせてもらいます。遥琉さん、地竜さんと宋さんのことお願いします」 「おぅ、任せろ」 ぺこりと頭を下げ子供たちがお昼寝している部屋に急いで戻った。

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