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番外編 地竜さんと宋さんは相思相愛 仲がいい
陽葵におっぱいを飲ませ、背中をさすってげっぷをさせていたら、
「未知さん、子どもたちが帰ってくる前にみんなで休憩をしませんか?」
襖の向こう側から橘さんの声が聞こえてきた。
「太惺と心望ともぞもぞと動いてて。今にも起きそうなんです」
「俺が見てる。子どもたちが帰ってきたら、休む間もなく動き回るようになるんだ。今のうち一服したらいい」
「蜂谷さん、ありがとう」
「こんなのお安いご用です。その代わりと言ってはなんですが、青空のことをお願いします。これ以上デカくなっても困るので、食べ過ぎる前に止めてください。青空も姐さんの言うことならどういうわけか素直に聞くので」
「分かりしました」
一太たちは三時過ぎには帰ってくる。
「地竜さんの姿を見付けたらみんなきっと大喜びですよね。橘さん、お姉ちゃんは一度ここに戻ってくるんですか?」
「腹が減っては戦ができぬと言いますからね。夕御飯を食べて、九時に出発する新幹線で東京に戻るそうです」
「じゃあ、トンボ帰りだ」
「千里のことですから、甲崎さんと大山さんに海翔くんを任せて、途中の駅で引き返してくるかも知れませんよ。柚原さんに聞いたら、海翔くんの祖父母は関東地方のある地方都市に住んでいるみたいです。遥琉が鷲崎さんにそれとなくでいいから海翔と祖父母を遠くから見守ってくれと頼んでいました。未知さん、急がなくていいですよ。ゆっくりで。ひまちゃんも連れてきていいですよ」
「ありがとう橘さん」
陽葵を一旦下に寝かせ、服を直してから、そっと抱き上げた。
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