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番外編 今度は子どもたちへのサプライズ

一太と奏音くんがぽかーんと口を開けて、唖然として見ていた。 「かなたくん、大人ってたいへんだね」 「うん、そうだね一太くん。大人になるのがこわくなっちゃった。あ、でも、早く大人になって一人前にならないと、みつきさんママとけっこん出来ないんだった」 「奏音、光希ママがどうしたって?」 ちょうどその時、龍成さんが帰ってきた。 「あ、りゅうパパだ。お帰りなさい」 「ただいま奏音。いい子にしてたか?」 「うん!」 「そうか。偉いぞ」 目を細め、頭を撫でる龍成さん。 橘さんが目で何かを訴え掛けた。ちらっと横目で見ると、龍成さんは分かってると言わんばかりに頷いた。 実は子どもたちへのどっきり作戦はまだ続いていた。お姉ちゃんが福島に帰ってきていることは子どもたちにはまだ内緒にしていた。 ぼうやたちのびっくりした顔が見たいの。だから、ナイショにしてて。お姉ちゃんたっての頼み事だもの。みんなちゃんと守っていた。 「地竜の姿が見えないんだが」 少し遅れて彼も戻ってきた。 「たんさんとそうさんにつれていかれちゃった」 「覃も宋も地竜に会いたがっていたからな。そうか。無事に会えたか。良かった」 彼がほっとし胸を撫で下ろした。 さっきのこと言ったほうがいいかな?黙っていたほうがいいのかな?悩んでいたら、 「どうした、小難しい顔をして」 彼にくすりと笑われてしまった。

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