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番外編 子どもたちへのサプライズ
「ママ、おきゃくさん?」
「うん。そうだよ」
お皿の前に割り箸が置いてあることにすぐに気付いた一太。
「ざぶとん、ほしいよね?」
「お願いしていい?」
「うん、任せて」
一太が座布団を取りに向かうと、奏音くんが笑顔で駆け寄ってきた。
「未知さん、コップほしいよね?かなた、持ってくるね」
「じゃあ、お願いします」
「ハルちゃんも、おてつだいしたい!」
遥香が僕の足元でピョンピョンと跳ねた。
「じゃあ、割り箸を四つ持ってきてくれる?」
「うん、わかった。かなおにいちゃん、まって」
「待ってるから、走らないんだよ。転ぶといたい、いたいになるよ」
奏音くんは遥香のことをちゃんと待っててくれた。手を繋ぐと、仲良く台所へと向かった。
「ママ」
太惺と心望が僕の足につかまり立ちすると、二人してズボンをツンツンと引っ張った。
「もしかして二人もお手伝いしたの?えぇ~~どうしよう。何を頼もうかな?困ったな」
「困る必要はないだろう。二人には大事な仕事がある」
「そうだ、未知」
彼が太惺を、龍成さんが心望を抱き上げてくれて。お姉ちゃんを出迎えるため玄関に向かった。
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