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番外編 子どもたちへのサプライズ
「はぁ~~い!!hello everybody!!アタシの可愛い甥っ子たちに、姪っ子たちに、光希のボウヤと柚の子どもたち、み~~んな元気してた?せんちゃんが来たわよ~~」
家中に響くお姉ちゃんの甲高い声に、子どもたち全員が一瞬フリーズした。
「せんちゃん?……うそ………」
「ほんとだ。せんちゃんだ」
目をまんまるくしお姉ちゃんを二度、三度見る遥香と幸ちゃん。目をうるうるさせると、二人してうわぁぁ~~と大きな声で泣き出した。
「いやぁ~~んもぅ、泣くくらい嬉しいなんて。かあいい。ハルちゃん、みゆちゅん、会いたかったわ」
「ハルちゃんもせんちゃんにあいたかった」
「みゆちゅんも」
鼻を啜り、しゃくりあげながら言葉を紡ぐ遥香と幸ちゃん。
「おいで」
お姉ちゃんが膝を立てて座り、両手を広げた。
「あ、そうだ。遥琉お兄ちゃん、パンツを見ないでよ」
「誰か見るか。てか、そんな丈の短いスカートに着替えてくるヤツがどこにいるんだ」
「ここにいるわよ。着物じゃあ、何かあったとき海翔を守れないでしょう」
「千里の言う通りだな。分かったよ。目を閉じてればいいんだろう」
彼が片手で目を覆うと、龍成さんも右ならい右をした。
「せんちゃん」
遥香がお姉ちゃんの腕のなかに飛び込むと、幸ちゃんもあとに続いた。
「元気にしてた?」
「うん」
お姉ちゃんは遥香と幸ちゃんをハグすると、ハンカチで涙をそっと拭いてくれた。
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