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番外編 お姉ちゃんと宋さん
「千里、蒼生に浮気をしてるぞって言い付けるぞ」
「それはダメ。絶対に言わないでよ。言ったら許さないからね」
「バレたら蒼生さんにお仕置きされますからね。黙って家を出てきた上、他の男に色目を使うなど言語道断。覚悟は出来ているんだろうなって、想像するだけで楽しいです」
「お兄ちゃん、お口チャック。他人事だと思って好き勝手なことを言わないでよ」
「てっきりマゾで千里に縛られて鞭で叩かれて悦ぶタイプだと思ったが、意外や意外。笹原はサドなのか。人は見かけによらぬものとはまさにこの事か」
「いいことを聞いた」
覃さんと宋さんが仲良く連れ立って戻ってきた。
「あら、覃の彼女?可愛い子ね」
「千里、俺はジョー一途だ。女の格好はしているが彼が宋だ」
「はじめまして宋。やっと本人に会えて嬉しいわ。ところで地竜は?一緒じゃないの?」
「バタンキューだ。一太が面倒を見てる」
「さすがはボスと卯月の倅。将来が楽しみだ。もしボスに万が一の事があっても一太がいれば組織は安泰だ。卯月、お前もそう思うだろう?」
「宋、目上の人に対しては敬語を使えって飼い主に言われなかった?」
「記憶にないな」
お姉ちゃんに耳の痛いことを言われすっとぼける宋さん。
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