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番外編 触るの禁止!
「じゃあ、そろそろ帰るわね。地竜、妹をヨロシクね」
「おぅ、任せておけ」
ふらふらと右手をあげる地竜さん。
「なんかね、強い男の弱ってる姿を見るといじめたくなるんだよね。嗜虐心がそそられるのよね」
お姉ちゃんのその言葉に地竜さんが青くなった。
「触るの厳禁。斉木に言われなかったか?」
「アタシは言われてないわよ」
フフフと不適な笑みを浮かべると、お姉ちゃんが地竜さんの腰をツンツンと指でつついた。
「爪、伸びてるだろう?先っぽが刺さったぞ」
「何か、いやらしい。その言い方」
クスクスと愉しげに笑うお姉ちゃん。
「どこがいやらしいだ」
地竜さんが動けないことをいいことにみんなで悪戯し放題だ。
長旅で疲れているのに。とんだ災難に巻き込まれた地竜さん。
覃さんと宋さんに対し怨み節が延々と続いた。
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