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番外編 彼とお姉ちゃんと地竜さん

「未知、さっき言われなかった?目を開けるなって。ほんと、遥琉お兄ちゃんも地龍も脱ぐのが好きよね。お互いの裸を見せっこして、何が楽しいんだが。さっぱり分からないわ。しかも人妻の前で」 「見せっこなんぞしていないぞ。この俺がせっかく体を拭いてやったのに、そこはくすぐったいから駄目。そこも駄目。きっとしていないんだ。おかげで汗でびっしょりだ。まさか風呂に二回入ることになるとは思わなかったぞ」 「お前と違っていろいろとデリケートなんだよ。仕方ないだろう」 「何がデリケートだ。どの口で言ってんだ。覃と宋を躾し直す前に、地竜、お前自身未知に躾し直してもったらどうなんだ?」 「なんで僕?」 寝てろと言われたのに、思わず言葉を発してしまい、慌てて手で口を覆った。 「未知の言うことなら素直に聞くからだ。俺らがああだこうだ言っても地竜は耳を一切貸さない」 「未知に躾し直してもらえるなんて光栄だな。帰国した甲斐がある」 話しが脱線しているような。気のせいかな? 「気のせいだ」 おでこにチュッと軽くキスをされた。 「俺も地竜も下着は穿いてる。安心しろ。千里、一緒に何回も風呂に入っているんだ。お互いの裸は見慣れている。今さら恥ずかしがることはないだろう」

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