2608 / 3283
番外編 彼とお姉ちゃんと地竜さん
「未知、さっき言われなかった?目を開けるなって。ほんと、遥琉お兄ちゃんも地龍も脱ぐのが好きよね。お互いの裸を見せっこして、何が楽しいんだが。さっぱり分からないわ。しかも人妻の前で」
「見せっこなんぞしていないぞ。この俺がせっかく体を拭いてやったのに、そこはくすぐったいから駄目。そこも駄目。きっとしていないんだ。おかげで汗でびっしょりだ。まさか風呂に二回入ることになるとは思わなかったぞ」
「お前と違っていろいろとデリケートなんだよ。仕方ないだろう」
「何がデリケートだ。どの口で言ってんだ。覃と宋を躾し直す前に、地竜、お前自身未知に躾し直してもったらどうなんだ?」
「なんで僕?」
寝てろと言われたのに、思わず言葉を発してしまい、慌てて手で口を覆った。
「未知の言うことなら素直に聞くからだ。俺らがああだこうだ言っても地竜は耳を一切貸さない」
「未知に躾し直してもらえるなんて光栄だな。帰国した甲斐がある」
話しが脱線しているような。気のせいかな?
「気のせいだ」
おでこにチュッと軽くキスをされた。
「俺も地竜も下着は穿いてる。安心しろ。千里、一緒に何回も風呂に入っているんだ。お互いの裸は見慣れている。今さら恥ずかしがることはないだろう」
ともだちにシェアしよう!