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番外編 ぜったいにバイバイしない

「未知、またね」 ぎゅっとハグされた。 「どうせすぐに戻ってくる癖に」 「あら、やだ。なんで分かったの?」 「顔に帰りたくないって書いてある。未知とお茶して、女子会をしたいってな」 「人妻の心を読むなんて。龍のエッチ」 ばちっと背中を叩いた。 「痛い‼相変わらずバカ力だな。少しは手加減してくれ。あと、何もしてないだろう」 「まだ、でしょう?どさくさに紛れてアタシのお尻を触ろうとしている癖に」 「とんだ被害妄想だな。生憎俺は光希の尻にしか興味がない。柔らかくて揉み心地が最高なんだ」 海翔くんと鉄将くんはあんぐりと口を開けて二人のやり取りを見ていた。 「一太くんのお母さん、ひとづまって何ですか?」 「実はね……」 これを言ったら二人ともがっかりするだろうな。そう思いながらも嘘はつきたくなかったから正直に伝えることにした。 「千里お姉ちゃんは結婚していて、子どもが二人いるの」 「………」 二人とも一瞬固まった。 「じゃあ、いっぷたさいって何ですか?」 「鉄将、何でその言葉を知っているんだ?もしかして奏音から聞いたのか?」 龍成さんがかなり動揺していた。 「おじさんが電話で話していたんだ。俺は選ばれた人間だから、神様からいっぷたさいを認められている。かいどうより、なんとかって………」 「かいどうって、まさか、あのかいどう?」 お姉ちゃんと龍成さんが驚いたような声をあげた。

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