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番外編 よくないことが起きる前触れ
「藍子と望実は、譲治に何かを訴えているんじゃないのか?良くないことが起きるから気を付けろってな。明日のガサ入れは何時からだ?」
「子どもたちが登校してからとは聞いてるけど詳しいことは内緒よ」
「明後日は土曜日だ。なんで土曜日にしなかったんだ?」
「明日燃えるゴミの日で、瀧田が証拠隠滅を図るため海翔の所持品を捨ててしまう可能性があるから。だって。そうでしょう大山」
「あぁ。車で片道十五分ほどの距離にごみ焼却所があるのにも関わらず、片道四十分も掛けてわざわざ遠い阿武隈川沿いにある第二ごみ焼却所に軽トラでゴミを持ち込んでいた。やましいことがあるからに決まっている。瀧田が持ち込んだごみはすべて警察が差し押さえた」
「若井は?」
「妙に大人しくて、逆にそれが怖いんだ」
『パパ、メールだよ。メ~。メ~』
遥香と太惺と心望の声が聞こえてきた。
「子どもたちの声を着信音にしているとは噂では聞いていたが、本当だったんだな」
「裕貴も蒼生も信孝もみんなそうしているからさ」
「なるほどな」
くすりと笑う声が廊下から聞こえてきた。
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