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番外編 度会さんと奈梛ちゃん

「おぃ、譲治。俺行くじゃなくて、俺行きますだろうが!」 「呼び捨てにするな!」 「譲治、ちゃんと敬語を使わんか!」 「人の話しくらいちゃんと聞け!」 幹部たちが拳を振り上げた。 「あらあら、短気は損気ですよ。子どもたちが怯えて泣き出すので、怒るのは禁止。大きな声を出すのも禁止。会長に言われませんでしたか?」 紫さんがバスタオルを両手に抱えて姿を現した。 「言われました。でも大姐さん、あぁやって甘やかしてばかりいるから譲治のヤツ、つけあがっているばかりいるんでしょう」 「オヤジと姐さんが譲治を甘やかしているとでも?」 「そ、そんなことは一言も言ってません」 「私にはそう聞こえますよ」 じろりと睨まれ、 「す、すみません」 幹部たちが慌てて頭を下げた。 「頭ごなしにがみがみ怒らず、褒めて伸ばす。俺はいいと思う。森崎はどう思う?」 「姐さんに異議なし」 「俺も異議なしだ」 彼とお姉ちゃんと一緒に小学校に行っていた龍成さんが先に帰ってきた。

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