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番外編 海翔くんはずっとSOSを出していた
「海翔くん、100点満点のプリントを瀧田さんに見せて頑張ったなって、一言でいいから褒めてもらいたかったんだろうな」
「オヤジとは真逆だな」
蜂谷さんがぼそりと呟いた。
「よその家庭はどうなのか知らないが、普通はよく頑張った。字も綺麗に書けるようになった。この調子で次も頑張れってうんと褒めるだろう。ただでさえ奏音は同級生より勉強が遅れているんだ。勉強が嫌いにならないようにオヤジも常日頃からあれこれ考えている」
「へぇ~~意外だな。俺はてっきり未知しか眼中にないと思っていたぞ」
地竜さんの口から思わぬ本音が飛び出した。
「俺も。未知しか頭にないって思っていた」
「七海もそう思ったか」
二人がそんな会話をしていたら、
「遠山さんという女性から電話なんだけど。遥琉さんの代わりに未知さんが出たほうがいいと思うの」
紫さんに子機をぽんと渡された。
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