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番外編 まさかまさかの
「じゃあな」
「また来るわね」
地竜さんとお姉ちゃんが手を振りながら外へと向かった。
「おぃ、千里。煮るなり焼くなり好きにしていいとはどういうことだ」
「別に理由はないわよ。アタシの大事な妹を頼んだわよ。ひろお兄ちゃん」
「は?千里に兄と呼ばれる筋合いはない」
「アタシだって未知のお姉ちゃんだもん。遥琉お兄ちゃん、ひろお兄ちゃんがアタシをいじめる~~!」
「いじめてないだろう」
「いじめてるわよ」
これでもかと頬っぺたを膨らませるお姉ちゃん。
「そのくらいにしておけ。まだ四時半だ。みんな寝ている時間帯だ。安眠妨害の近所迷惑だ」
彼が声を荒げた。
お姉ちゃんを迎えに来たのはひろお兄ちゃんだった。
さっき上がった悲鳴は心さんのものだ。
「ボス、そろそろ出発しないと」
「約束の時間に間に合わなくなる」
覃さんと宋さんが呼びにきた。
覃さんも宋さんも熟睡中の譲治さんと若林さんを起こさないように我走了《ウォ ゾウ ラ》。我爱你《ウォ アイ ニー》。行ってきます。愛している。そう声を掛けてきたみたいだった。
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