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番外編 親孝行な息子たち
「姐さんは俺と紗智の大事なマーだ。だから、ほっとけないし、オヤジから無茶振りをされてないか、無理をし過ぎてないか心配なんだ」
「親孝行な息子たちに囲まれて未知は果報者だな。それよりも鞠家、亜優とウーに睨まれているような……気のせいか?」
「気のせいじゃない。二人も俺と同意見だ」
「参ったな」
ひろお兄ちゃんが微かに笑った。
「裕貴、そこは俺の特等席だぞ」
「やっと気付いたか?早い者勝ちだ」
勝ち誇ったようにしてやったりといった表情を浮かべるひろお兄ちゃん。
兄弟喧嘩がはじまると思ったら、
「喧嘩はあとだ。鞠家、気になることってなんだ?火急の用だっだんだろう?」
「オヤジ、聞こえていたんですか?」
「当たり前だ」
「朝の六時過ぎに子供の声で助けてくださいと電話があった。ヤスの話では電話番をしていたミツオが悪戯電話か間違い電話だと思いすぐに電話を切った。海翔のことが頭からすっかり消えていたんだろうな。電話を切ったあと思い出して真っ青になり慌ててヤスに電話を入れた」
「海翔と鉄将には事務所の電話番号は教えていない。でも覚えやすい番号だからな」
彼が腕を胸の前で組み首を傾げた。
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