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番外編四人揃い踏み

「菱沼組の組長と龍一家の組長と縣一家の若頭。それに鷲崎組の姐さん。四人揃い踏み。このメンツが一堂に会するなんてそうそうないからね」 「ひろお兄ちゃんが来るのが一日早かったら、千里お姉ちゃんも地竜さんもいたのにな」 「裕貴さんがいたら、地竜が緊張して借りてきた猫のように一言も発しないと思う」 「え?そうなんですか?」 「可愛い妹を虎視眈々と狙う不埒な輩は、裕貴さんにとって敵だからね。あの無敵の地竜も、裕貴さんだけはどういう訳か苦手みたい」 「先日苦手なひとがもう一人増えましたからね。これ以上増えたらそれこそ死活問題です。立ち話しもアレです。中にどうぞ」 橘さんが戸を開けてくれた。 「あ、でも、遥琉さんとひろお兄ちゃんたちの邪魔になるから。それに陽葵が起きているかも知れないから」 六時前にねんねした陽葵。そろそろ起きる時間だ。 「柚原さんと一太くんがひまちゃんをみてますから大丈夫ですよ。何かあれば一太くんがママって呼びに来ます」 出入口に近いところに丸いテーブルと座布団が用意されてあった。心さんと並んで座ると、すぐに七海さんが移動してきた。

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