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番外編 ひろお兄ちゃんは実はハグ魔
「ねぇ遥琉さん、子どもたちを山村留学させるってことで柚さんを説得出来ないかな?」
「どう考えてもここは山村じゃないぞ」
「組事務所は駅前だけど、度会さんの家は五分も歩けばのどかな田園風景が広がってる。それにK市は四方山に囲まれているし」
「まぁ、それもそうだな」
「未知、よく思い付いたね」
「何かのニュースで見ただけ。たまたまです」
「子ども三人をこれから育てるんだ。まずは住む場所と仕事を見付けないとな。心に余裕が出てきたら、遼や一央と膝を突き合わせてじっくり話し合うことも出来るかも知れないな。幸はどうするんだ?」
「幸ちゃんも小学校に入学するまで山村留学させるのはどうかな?一太くらいの年になったら自分のことは自分で決められると思うの。例えばの話し、月一回と、長い休みは柚さんのところで過ごす。大人は沢山いるんだもの。みんなで手分けして役割分担したらそんなに苦じゃないと思うの」
「俺も兄貴のところに山村留学した~~い!」
ひろお兄ちゃんが右手をすっとあげた。
「は?」
まさかの発言に心さんの眉間に皺が寄っていった。
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