2764 / 4015
番外編 もしかして酔ったフリ?
「袖の袂に未知の下着を隠しているお前が悪い。バレバレなんだよ」
「裕貴、てめえーー!騙しやがったな」
「誰が騙したって?人聞きが悪いな。心が乱入したから中断せざるを得なかったんだろう。まだ温かい。それにとてもいい匂いがする。まさか未知が黒の下着を穿くとは。意外だ」
ひろお兄ちゃんがくんくんと匂いを嗅ぎ、嬉しそうに顔をスリスリさせたのはついさっきまで僕が穿いていた千里お姉ちゃんとチカお姉ちゃんからもらったショーツだ。
お休みのキスがしたいと彼にねだられ、キスを何度かしているうちそれだけでは我慢できなくなった彼に押し倒され、あれよこれよというまに服を脱がされた。鍵がかかっている訳じゃないからがらりと戸が勢いよく開いて心さんが乱入したときは心臓が止まるんじゃないか。そのくらいビックリした。慌てて服を着たからけいちゃになっているかも知れない。ショーツだけが何故か失くなっていた。犯人はやっぱり彼だった。
「龍成さんにそっくりですね。心さんがドン引きしていますよ」
「そんな訳ないだろう。心は誰よりも心が広い」
ひろお兄ちゃん、心さんかなり怒ってるよ。
顔が真顔で目がつり上がっているのに。気付かないのかな?
ともだちにシェアしよう!

