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番外編 天の邪鬼

ー未知、一度ならずも二度もすまなかった。謝っても謝り切れないー 「僕は大丈夫です。僕のことよりめぐみちゃんと優輝くんのことを心配してあげてください」 ー昨日の夜、11時過ぎかな。テンションマックスで電話を掛けて寄越した。まだ起きているのかと怒ろうかとも思ったが、さすがは俺の妹だ。山村留学をさせるってよく思いついたな。二人に柚を説得して何が何でも首を縦に振らせてくれと頼まれたー 「柚さんと仲良くしたいけど、彼女はそれを望んでいない。嫌われているのも十分理解しています。だからといって誤解しないでほしいんです。子どもたちを柚さんから離すのは彼女が憎いからじゃない。嫌いだからでもない。えっと、その……」 りょうお兄ちゃんに伝えたいことはやまのようにあるのに上手く言葉にすることが出来なかった。 ー柚もあの通り意地っ張りで素直じゃないからな。未知と仲良くしたいならそう言えばいいんだ。天の邪鬼で悪いなー りょうお兄ちゃんは悪くない。だから謝らないで。慌てて首を横に振った。

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