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番外編龍成さんと子供たち
「りゅうパパはね死なないよ」
「ほんと?」
「うん。緊張しているだけだよ」
「なんで?」
「それはね遼成さんの代わりに縣一家を代表して希実さんのお葬式に参列するから。ちょっと難しかったかな?」
「うん」
「ぜんぜんわかんない」
「だよね」
二人にどう説明したら理解してもらえるか。うんうん悩んでいたら、龍成さんにぷぷっと笑われてしまった。
「手のひらに人を三回書いて、それを舐めれば緊張しないと言われてやったんだが余計に緊張して、気持ちを落ち着かせようと横になっていたら、奏音と一太が俺が具合が悪いんじゃないかと心配してくれて、氷嚢と風邪薬と飲み物を持ってきてくれたんだ。逆に二人に心配を掛けてしまった。面目ない」
「そんなことないですよ」
「二人とも優しい子に育ってくれて龍パパ嬉しいよ」
龍成さんが目頭をそっと押さえた。
「手に緊張をほぐすツボがあるみたいです。僕はよく分からないけど、若い衆たちが彼や幹部たちに話しかけるときに自分でそのツボを押しているのを何度か見たことがあります。物は試しとよくいいますし試してみますか?」
「試したいのは山々なんだが間違いなく半殺しにされるしな。まだ死にたくないしな」
ぶつぶつと独り言を呟く龍成さん。
「彼とひろお兄ちゃんの許可はもらってあります」
なんの許可だよと笑いながら突っ込まれるかなとヒヤヒヤしたけど大丈夫だった。
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