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番外編ひろお兄ちゃんも焼きもちやき

「あのねひろお兄ちゃん。俺よりも譲治さんのほうが大事なのかって絶対に聞かないって約束してくれる?」 「何でだ?」 「何でって聞かれても困る」 「なんだそれ。答えになってないぞ」 くすくすとひろお兄ちゃんが愉しげに笑い出した。 「あのね譲治さんが怪我をしたみたいで、僕を呼んでるの。だから急いで行かないと行けないの。ひろお兄ちゃん?」 急に黙り込んだから、ものすごく嫌な予感がした。おっかなびっくりひろお兄ちゃんの顔を見ると、むっつりとした表情を浮かべ、見た目も分かるほど頬を紅潮させていた。喉から不満げな音を出し、唇をぎゅっと結んでいた。 「未知は兄ちゃんより譲治のほうが大事か?へぇ~~そうなんだ」 「さっきの約束は?もう忘れちゃったの?」 「約束?した覚えはない」 「そんな……」 ひろお兄ちゃんは彼みたく焼きもちを妬かないだろうと思っていた僕が甘かった。

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