2787 / 4015

番外編 【ひろきさんとりゅうさんをおくるかい】

「家の中が静かなよりは賑やかなほうがいいですからね。私は止めはしません。許可は家主である度会さんにもらってください」 「橘、本当にいいの?」 「いいも悪いも、次に会えるのがいつになるか分からないんですよ。もしかしたら今生の別れになる知れませんよ。明日どうなるか誰にも分からないのが人生です。後悔先に立たずとよくいうでしょう。裕貴さんも鬼ではありませんからね。毎日頑張っている心さんにたまにはご褒美をあげたい、そう思っているはずですよ」 「度会さんに頼んでくる。優真をお願いします」 心さんが足取りも軽く客間へと向かった。 「もしですよ、心さんが優真くんとここに残りたいとひろお兄ちゃんに言ったら?」 「裕貴さんも間違いなくここに残りたいと言い出すでしょうね。でもいいんじゃないんですか。二人増えても三人増えてもさほど変わりません。優真くんも一太くんたちと遊べると飛び上がるくらい大喜びするでしょうね。未知さん、一休みしたらお昼にしましょう。ご飯まだでしたよね?」 太惺と心望に飯を食べさせたり、陽葵におっぱいをあげたりしていてわたわたしていたから、橘さんに言われるまですっかり忘れていた。

ともだちにシェアしよう!