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番外編焼どいつもこいつもきもちやきばっか

「オヤジ、上総さんと茨木さんが見えられました」 鞠家さんの背後からお揃いの絣の着流しを粋に着こなしたお祖父ちゃんとお義父さんが姿を現した。 「どうした未知。鳩が豆鉄砲を食らったような顔をして」 「お祖父ちゃんが着流しを着ているのを初めて見たから」 「そうか未知は初めてだったな。惣一郎と上総が同じ着流しを着ていたから、俺も同じのが欲しいと和江さんに頼んだんだ。どうだ?似合うか?」 「はい。すごく似合ってます」 「いやぁ~~未知に褒められると照れるな」 お祖父ちゃんが照れて真っ赤になりながら頭を掻いた。 「どっかの誰かさんたちとそっくりですね」 橘さんがくすりと笑った。 「どっかの誰かさんたちって俺たちのことだろう」 「何で分かったんですか?」 「何でって俺たちしかいないだろう。嫌味か」 「嫌味じゃありません」 「じゃあ何なんだよ」 いつものように口喧嘩をはじめた彼と橘さん。それを見ていたお祖父ちゃんとお義父さんが同じタイミングでごぼんとわざとらしく咳払いをした。

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